メンヘラ女子の珍道中

統合失調症、躁うつ病のアラフォー女子が、闘病生活を振り返って色々書きます。

【体験談】精神科の病名はひとくくりに精神病と受けとめる方がいい理由

精神科、心療内科にかかっている人の中には、複数の病名を告知されている人もいます。

私も、その中の一人。統合失調症躁うつ病です。病名が多ければ多いほど深刻な病状と思われがちですが、実際のところはそうとも限りません。なぜならこれらの病気はそれぞれが関連づいていることがほとんどだからです。もちろん、細かい病名を間違えて、違う病気の治療をしてしまっては、誤診になりますが、患者の立場では、便宜上、複数の病名はつくけれども、「精神病」とひとくくりで考えていいのです。

 

 

病名を知った経緯

 私は最初の受診がごちゃごちゃしていたので、これといった病名を告げられたことがありません。医師からなかなか病名を告げられなかったので、病院の待合室にある冊子を手あたり次第読み、自分の症状と似ているものを探したものです。

 

その中で、これっぽいと思ったのが「統合失調症」でした。ほどなくして、自立支援の受給者証と障害者手帳を申請するのに、診断書を書いてもらった時に、そこに「統合失調症」と書いてあったので、やっぱりそうかと認識しました。

 

しかし、発病してから10年ほど経った時、手帳の更新申請の際の書類に病名が「躁うつ病」と変わって書いてありました。

 

主治医に理由を聞いてみると、私の病気には統合失調症躁うつ病の両方の特性があり、それまでは統合失調症の方が症状として大きかったけれども、今は躁うつ病の特性が強いと説明されました。確かに、発病当初によく出ていた妄想の症状が、もう何年も出ていない一方で、気分の波はしっかりと残っていました。自覚としては、今は統合失調症寛解していると感じています。

 

病名を知った時の心境と病名を知ることの重要性

 自分の病名が分かった時は、なんだかほっとしたのを覚えています。自分の病気は何やら訳の分からないものではなく、ちゃんと治療を施せるもので、自分だけがこんななのではないと思ったのと、病気の特性を知ることで、これからどのようにしようか方向性が見えた安心感だったと思います。

 

また、周囲に自分を理解してもらうためにも、このような病名を提示することは有用です。特に就職の時は必要と言っても過言ではありません。人間関係を形成する時にも、明確な病名を提示できるのとできないのとでは、違いが出てきます。

 

結局は精神病とひとくくりにして受けとめた方がいい

その一方で私がこれまで会ってきた精神病患者さんの中には、45つの病名を持っていて、かなりの重症患者であるという印象を受ける人もいました。しかし、だからといって本当に重症かと聞かれればそうでもないと感じ取れました。私は2つ病名を告げられてきましたが、病名が私よりも多くても一度も入院していなかったり、誰の助けも必要としなくとも一人暮らしで生活できていたりする人も何人かいました。

 

そういったことを踏まえて考えてみると、精神の病気は様々あるけれども、それぞれが密接に関係を持っていて、結局のところ「精神病」とひとくくりで考えてしまった方が筋道が通ると気づきました。

 

もちろん、これは患者側のとらえ方として、病名がたくさんあるからと落胆してほしくないから言える話です。治療する側からすれば、それぞれの病名は違った意味で重要です。最近よくうつ病の治療をしていた人が双極性障害Ⅱ型と分かり、薬を変えたとたん回復に転じたという話もよく聞きます。

 

細かい病状の区別はするべきです。しかし、精神病の場合その区分けを始めたら底なし沼にハマるようになってしまうことが多いので、せめて患者側だけでもシンプルに受け止めることをおススメします。

 

病名は、自分の気持ちをすっきりさせるものであってほしい。多すぎる病名があなたに負担を与えているのであれば、それは必要のないストレスです。